***間章1:登校〜教室。***





キュッ・・・・・





キュッ・・・・・








キュッ。








慎は廊下を歩いていた。


廊下と自身のシューズの摩擦で時折、甲高い音が聞こえる。


ここは教室手前。


外からでも容易にわかるように中はいつものように騒がしい様子だ。








いつもと変わらない教室。





いつもと変わらない騒音。





いつもと違うのは自分の高揚感。





慎は扉に手をかけた。























「・・・・あ。おはよー、慎」





ザワツク教室が一瞬静まり返った後、慎に気付いたクマが挨拶をした。


そして教室は再びザワツキはじめた。





「ああ・・・」


教室に一歩を踏み出す。





「お、今日は珍しく早いな慎」


内山が机に腰掛けたまま話し掛けてきた。





「・・・ああ、なんか目が覚めた。」


慎は自分の席まで移動しながら応えた。





「・・・・ん?なんか・・・もしかして、メチャメチャ機嫌良い??」


クマが目ざとく慎の変化に気付いた。





「・・・・・・」





慎は何も応えなかったが確かに機嫌はいい様子だった。








「良い事でもあったか?」


そう聞いて来た内山に慎は久美子に見せたあの時の不敵な笑みで








「ああ・・・・・取りあえず・・・な」


とだけ簡単に答えた。








やがて慎は自分の席に腰掛け、うつ伏せになった。





(・・・・SHRが始まるまで・・・まだもう少しある。

どんな反応を見せるんだろうな、反応を見るのが楽しみだ・・・・)





慎は今朝の事を振り返って頬が緩むのがわかった。





それは誰にも気付かれることなくただ密やかに、どこまでも優しく微笑んだ。

















END

















++後書++
sssの小説完成。
いやぁ、短い。読みごたえねぇ。

どうせならもっと長いの創れよって感じですねぇ。(笑)

まぁ今回は間章って言うか、番外編を作成してみました。
ひらたく言えばヨタ話ですねぇ。

で、今回の内容はですねぇ。
まぁ、慎が学校についてから間もない感じのお話。
・・・・・まんまやん。

というか、次のお話の間章と言うか・・・・
次のお話のつなぎ的お話です。
まぁ、とりあえず次のお話し頑張って創ります。

h18.7.7


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よく見つけましたね。





以下は更にオマケです。

















+++ おまけ +++





クラスの男子のヒソヒソ話。





(一応、慎には聞こえてない(眠った)感じで・・・・(笑))








(慎が・・・・慎が・・・・・)


(言うな、言わなくてもワカル・・・・・)


(・・・・なんだよさっきの色っぽい顔・・・・)


(マジで、色気全開モードだぜ・・・・)


(あ、ありえねぇ!!)





(あんな慎の顔見たことあるか・・・・)


(ねぇよ・・・・)


(きっとここに女がいたら一瞬にして落ちたな)


(だよな、俺でもなんかグッとくるもんがあった・・・・)


(マジかよ!!)


(じゃぁ、お前はどうなんだよ・・・・)


(否定はしない。)





(慎・・・・男前度数急上昇中現在進行形・・・・)


(すげぇ・・・・お前全部漢字で言ったな)


(俺だってやれば・・・・でも書くのは無理だぞ)


(・・・・そんな事分かってるって、俺たち頭悪いし)





(はぁ、只でさえイイ男なのに・・・さらに男前になってどうすんだよ)


(やっぱ、男から見てカッコいい男はイイ男だよなぁ)


(そんなの当たり前だろ・・・慎なんだから)


(だよなぁ、慎だしなぁ)





(そう言えば、慎が言ってたいい事ってなんだろうな)


(そうだな・・・慎があんな顔して笑うくらい、いい事みたいだからな)


(聞きたい。でも聞いても、きっと教えてくれないだろうな)


(だよなぁ、それにヘタに聞いて逆鱗になんて触りたくねぇ)





そんな、クラスの男子の葛藤の中。


今日も授業が始まろうとしている。





「皆!おはよう。」





その一言で、今日も今日とて担任の明るい声から一日は始まる。





「おはようヤンクミ。」





そしてその挨拶から今日一日はスタートする。


その挨拶一つで、慎の笑みの謎さえ忘れて・・・・








END








最後までお付合いいただきどうもっス。
では、これで間章は終わりです。
次は二章ですんで少々お待ちくださいませ。