――囚われる




――――囚われた




さぁ、どうやって君を捕らえよう――――














++++ 捕らえ囚われるための時間 ++++














彼女は鈍い




どこまでも鈍い




俺の気持ちになんて一切気がつかない









よくよく思う




何でこんな面倒な女なんかを好きになったのか









でも




それでも彼女以外欲しくない




彼女以外の女なんて要らない









めんどくさかろうが、鈍かろうが




俺は彼女がいい














「・・イ・・・オ・・・・オイ!!」









彼女が俺に話し掛けてきたようだ。




夕暮の教室、残っているのは彼女と俺だけ。









「お前どうしたんだ、人の顔見ながら急にボーっとして?」









俺は知らず知らず彼女に見入っていたようだ。




くるくる変わる彼女の表情は本当に俺の心を捉えて放さない。









そして彼女はそんな俺の様子が気になっているみたいだ。




何時もと違う俺の様子に彼女が不思議がる。














俺はふと思う。














「なぁ・・・・・」



















俺、オ前ノコトガ好キダ―――――



















この言葉を彼女に紡いだら彼女はどんな反応を見せる?









戸惑う?




照れる?




誤魔化す?




驚く?









どんな表情が見れるんだろうな・・・・・









きっとどの表情を見ても俺は彼女を愛しいと感じるんだろうな









「ん?なんだ?」









彼女が俺を見る。




今、彼女は俺だけを見ている。




まっすぐに俺を見ている。














「・・・・・・・なんでもない」














でも




そんな彼女に否定されたら?









否定はして欲しくない









それがコワイ









伝えていない気持ち




伝えなければいけない気持ち




それら全ての思いを














俺の気持ちを否定されたら














だからコワイ




だからまだ伝えられない









彼女は知らない




俺の気持ち









彼女は知らない




自分が女として見られていること









彼女は知らない




敵は多いということ














「何なんだいったい?」














彼女は首をかしげた




ただもう俺はこれ以上何も言わずに教室を出た。














ただもう少し時間を下さい




俺がこの気持ちを言えるまで














ただもう少し時間を下さい




君が俺に囚われるまで














ただもう少し時間を下さい―――――














END




++あとがき++
どうもお久しぶりです
いやぁ、こういう感じの小説はかなり久しぶりのような気が・・・・
まぁ、他のそろそろ更新しないとナァ。
つーか、リクのヤツ出来てるのに編集がおっつきません。
くっ、一々メモから作るってホント時間かかるよΣ(T□T)


h18.9.1


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