この気持ちはなんだ。


それはまだ気付いてさえいない淡く儚い想い・・・・・









+++++ 澄んだ瞳と真っ直ぐな心 +++++









静かに時が流れる。


それはとても穏やかなものだった。


ただその事実に当人たちは気付いていなかった。





「・・・・・なぁ、山口」


「・・・ん?どうした??沢田。」





久美子はセカセカ動いて窓の戸締り確認をしていた手を止めて、慎に向き合った。





「何でお前は、そんなに俺たちの事を・・・・・・信じれるんだ?」








それは放課後の教室。


日もだいぶん落ちて世界が朱色に染め替えられ闇が迫っていた頃、


沢田慎は3Dの担任、山口久美子に起こされて教室を出る事になった。


そして教室から出る手前で慎は久美子に声をかけた。








それは、ずっと前から聞きたかった。


けれど聞くタイミングが無かった。


だから今しかなかった。








学校の先公。


世間の大人たちの冷めた視線。


どうにもならない俺たちでさえ、自分の事を諦めていた。





俺たちにとって、将来なんてものは見えなかった。


なのに、どうしてこの担任だけは、俺たちを見捨てないのか・・・・・








「?・・・・どうして、そんなことを言うんだ??」





担任はきょとんとして、俺に質問を返してきた。





「だってお前ら、根は皆イイやつらじゃねぇか」





そう言い放った担任の笑顔は、


それは俺たちの全てを受け入れてくれた笑顔だった。


だから俺たちを疑わない澄んだ瞳で、今は真っ直ぐに「俺」だけを見ていた。








その時、トクッ・・・・っと、慎の胸に何か暖かいものがあふれた。


だがそのことにも本人は気付いていなかった。








「そう、根はイイやつらなんだ。でも、まぁ、イタズラは過ぎるけどな」





久美子は、あははっと笑って、慎の眼を見て質問に答えた。





久美子のその答えに嘘偽りなんて無い。


ただ慎はその答えを聞けて、無意識にもよかった・・・とそう思えた。


そして慎は簡単な返事を返した。





「・・・・そうか」


「ああ。さ、もうそろそろ遅い。気をつけて帰れよ沢田。また明日な。」





そう言うと久美子は途中だった戸締りに戻った。


そうして慎も静かに教室を出た。











・・・・あたたかい。











言葉に表すことのできない何かが胸に満ちていた。


それはなんと言ったらいいのだろうか・・・・・・


ただ、ほんのり暖かくなった頬は夕陽に照らされていたせいにして慎は学校を後にした。





日なんてもう落ちてしまっていたのに・・・・・





自分の気持ちさえまだ知らず


恋になってさえいないあたたかな想い


それを知るのは


いや・・・・・それに気付くのはもう少し後のお話。








澄んだ瞳と真っ直ぐな心に、心奪われたことに・・・・・・














――――――――― End














後書*
慎さんが自分の気持ちに気付く前。
ああ、にしてもごくせん小説久しぶりだ・・・・・・変なところがあっても笑って許してください。(=□=;)


そういえば、ごくせん3が放送されますね。
今から楽しみです。+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚

そして・・・・・・沢田!!
いい加減に帰って来い!!そして久美子さんを娶ってくれ!!

つか、沢田・・・・・3に出てくれ!!頼む!!(>△<)ノ



で、いきなりですが・・・・・
本当はこの作品、もっと早めにupする予定だったのですが、、、、かなり遅れました。(=□=;)

すみません。管理人「夕暮」の力不足です(´;ω;`)

で、かなり駄文ではありますが、





こちらの作品を1月末まで、フリー配布させていただきます。。



<フリー配布終了しました>





掲示板にご連絡いただけると管理人'sはものすっごく喜びます。

そして遊びに行きます。+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚

それでは、2008年度も『おもちあんぱん』と管理人's(たらこと夕暮)をよろしくお願いします。





**後、基本的に著作権などは放棄しておりませんので、
使用の際はリンクをお貼りください・・・お願いします**





h20.1.10


戻る