**注意:このお話にはキスシーンがあります。読みたくない方はどうかスルーの方向でよろしくお願いします!!**
「・・・・・なんで?」
思わず慎は久美子に聞き返した。
まさかここで否定の言葉を聞くとは思っていなかったからだ。
当の久美子さんは抱き合ったまま
『初詣に行きたいから』
と、完結に質問を返した。
久美子さんはなんとなく、
そう、世に言うシックスセンスで次に起こるであろう事を無意識に感じ取っていたのだ。
きっとここでキスをしたら、とんでもないことになると・・・・・
そして散々言い合いをして冒頭に戻る。
しかし、年明け早々に喧嘩するのはどうかと思った久美子さん。
結局は折れてしまいました。
「っっっ!!・・・わ、わたった・・・・その代わり変なことするなよ!!キスだけだからな!!」
けれど、散々言い合いをした後のキスって言うのは・・・・物凄く気恥ずかしい。
久美子が、むーーーーー・・・・とか、う〜〜〜〜〜・・・・とか、唸りながら真赤になっている。
慎は、その姿がとても微笑ましかったようだ。
「・・・じゃあ、どんなキスがいいんだ?」
慎は少し笑いながら、久美子をからかうように聞いてきた。
「っ!!お、お前がしたいって言ったからするのに!!何であたしに聞くんだよ!!」
「なら俺がしたいようにするけど?・・・文句、ないよな?」
そう言って、にやりと笑った慎は久美子の頬にするりと指を滑らせた。
その笑みはまさに、色っぽくて艶っぽくて・・・・・
とりあえず久美子は、
さらにポンッっと音が聞こえそうなくらい真赤になったのは言うまでも無くかった・・・・
「っっ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
「で、どうする?」
「・・・・デ、ディープは絶対に嫌だ!!」
「はいはい。」
「・・・・だから、・・・・・〜〜キスで・・・」
「・・・?」
「だ、だから・・・・フレンチ・・・キスで・・・・」
「・・・・・・・・・・・・わかった」
久美子は頬を染めて真赤になったままポツリと返答を返した。
だが慎は久美子の返答を聞いて少し固まった後、すばやく唇を奪った。
あまりにも急な行動に久美子は些か驚いたが、
しかし自分の口内に侵入してきた湿った弾力のある存在にさらに目を丸くした。
(な、なんで!!)
けれど、もう目は開けていられなかった。
口内に進入してきた存在に久美子は思考を奪われていく・・・・・・・
「っ!!ふぅ・・・はっ・・・ぁっふ・・・・やぁ、し、し・・・んっ・・!!」
久美子は慎に翻弄されるがまま、まるで溺れるように酸素を求めるように
徐々に力が抜けていく体を支えるように相手を求め縋った。
久美子の口内でうごめく柔らかな存在は、同じ存在に絡みつき、
歯列をなぞり口内を味わいつくした。
そのキスの嵐はいったいどれくらい続いたのだろう・・・・・
時間にあらわしたら物凄く短いのかもしれない。
逆に長いかもしれない。
やがて、自分で自分の体が支えきれなくなって
相手に完璧に支えられる頃、唇は「ちゅっ」と音を立てて開放された。
その深い行為で、自分と相手の唾液が混ざり合い、
どちらのものかわからない銀色の雫が、久美子の口から零れた。
久美子は肩で息をし、目は潤みきって、
唇も先ほどの行為で十分すぎるほど濡れていた。
そして久美子がようやく喋れるくらいに回復した後、真赤になって慎に講義した。
「・・・・慎〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
お前・・・なんで、ディープなんかしやがった!!あたしは嫌だって言ったのに!!」
付き合い始めてから何度も交わしたキス。
けれど初心な久美子には未だになれない深いキス。
支えられたままの体で久美子は慎の胸を力の入らない体で押しやった。
しかし、如何せん力の入らない身体。
その行為はあまりにも無意味だった。
「お前が言っただろ」
慎は久美子に艶っぽい笑みを向けた。
「誰が言うか!!あたしは、ディープは嫌だって言ったぞ!!」
「久美子・・・・フレンチキスっていうのは、ディープキスのことだ」
「・・・・・へっ?」
「お前知らなかったのか?」
「嘘!!」
「だから俺はお前が望んだとおりに実行した」
「っ!!」
「はじめから触れるだけのキスって、言えばよかったのにな」
そう言うと、慎はクツクツと久美子を抱きしめたまま楽しそうに笑っていた。
けれど、その表情はとても幸せそうだった。
「うっ。・・・・でもだからってココまですること無いだろ・・・」
「お前が言い間違えるのが悪い」
そう言いきった慎の表情は、ニコヤカにいい感じの顔をしていた。
「お前、そんなイイ顔で言いやがって・・・・
だからディープキスは嫌だって言ったんだ・・・これじゃ、動けないじゃないかぁ」
「まぁ、自業自得」
「・・・・・・手加減くらいしてくれ」
「それは無理だ。俺はお前を愛しすぎてるから」
「っ〜〜〜〜〜〜!!!!」
その言葉に久美子は再び真赤になった。
慎もそういい終えると、久美子を横抱きにした。
「へっ?し、慎さん??」
「お前、可愛すぎ。」
そう言って慎は久美子の額にちゅっと、口付けた。
そして久美子が運ばれた先は、お決まりの如く慎のベッドの上。
とさり・・・っと、壊れ物を扱うように大切に久美子はベッドの上に降ろされた。
「一応、初詣から帰ってくるまで我慢しようと思ってたんだけど・・・もう無理」
「ちょ、慎!!」
「・・・・・愛してる。」
「お、おい・・・ま、まさかこれって・・・・」
慎は熱っぽい瞳で久美子に口づけの雨を降らせながら、するりと服に手をかけた。
対照的に久美子は次ぎに自分の身に降りかかるであろう行為に血の気が引いていく・・・・
「そ、ひ『うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!言うなぁぁぁぁ!!!!!!』
久美子は慌てて慎をそれ以上喋らすまいと、声を荒げて次ぎに紡がれるであろう言葉を真赤になって遮った。
「・・・・はいはい。で、俺はまだ聞いてないけど?」
「/////っ・・・・な、何を?」
「ん?『愛してる』って」
「っ〜〜〜〜!!・・・・・・・・はぁ・・・・わかった。
もう、あたしがどう言っても止まらないのはわかった・・・・・
だからせめて・・・・手加減くらいはしてくれ、頼むから・・・慎。」
「・・・・・・・それも、無理。」
にやり。
とイイ感じで笑った慎の顔はどこか悪戯っぽく、そのうえ誘うような艶をかもし出していた。
そしてもう何を言っても無理だと悟った久美子は諦めて慎に体を預けた。
「慎・・・・・愛してるよ」
やがて久美子の恥らうような抗議の声は、ベッドの海へと掻き消された。
End
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++あとがき++
大変お待たせしました。そして暫く更新止まっててすみません。。(ノд<。)゜。
ちょっと色々と忙しくてなかなかパソが開けませんでした。
で、お、終わった。(=□=;)やっと、このお話が終わった。
実はコレ本当はだいぶん前に出来てたんですけどね・・・・・・
何だかココまで甘いのを作ったことが無い管理人は、恥ずかしくて・・・・・・
いっそのこと裏にでも置いてやろうかと何度思ったかしれません。
でも、一応裏に置くほどのものでもなく、
表に置くのは少し恥ずかしい・・・・・と思い悩み今までに至ります。(笑
まぁ、結局表ですけど・・・・とりあえず、楽しんでいただければコレ幸いです。
H20.5.10
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