それは久美子にとって驚愕の事実であった。








「マジ・・・・・」





そんな久美子の様子を見ながら慎はサラリと言ってのけた。





「沢田〜〜〜〜!!何でもっと早く言ってくれないんだよ!!」





「・・・・・・・・・」














そんなの少しでも長くお前と一緒にいたかったからだ―――














なんて、言えるわけがない。








どうせ、こいつの事だ。


自分が満足したら、さっさと仕事に戻るだろう。


俺のことなんてほっといて・・・・・


たとえ俺がまだお前といたかったとしても、お前は俺の前から消える








つまり満足させなければ、

まだ一緒にいることが出来ると慎は考えた。








しかし、こいつにだって仕事がある。


片付けが遅れればそれだけ帰る時間も遅くなってしまう。


だから仕方なく慎は久美子に助言をした。














これで諦めてくれればと、淡い期待を持ちながら――――














「べつに・・・・・てか、自分で気付けよ・・・他にも・・・」


「・・・・・よし、これで自分の弱点もわかったことだし、次は負けない!!

つまり顔に出さなきゃお前に勝てるんだもんな!!」





(俺の話し聞いてねぇ・・・・・・)





やはり期待は呆気なく崩れ去った。








「フフフフフフ・・・・・沢田!!

己の強敵に塩を送ったことを後悔するがいい!!!」





(それだけで勝てるわけがねぇだろ・・・・・たく、可愛いやつ)








と、慎が心の中で思ったことは秘密。

















――――― 数分後。

















「くあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

何でお前に勝てないんだぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!!」










久美子の絶叫が教室中に響いた。


そして自分が最後に持っていたババをトランプの山の中に叩きつけた。


結局、久美子は慎に負けた。


慎は相変わらず久美子を見ながら、めんどくさそうに答えた。





「・・・・自分の癖がそんなに早く治ると思うな」


「く!!!」





「言っとくが、全然表情隠れてなかったぜ」


「・・・・・・〜〜〜〜っ!!!」





「く、こうなれば沢田!!もう1勝負だ!!!次は絶対に勝つ!!!!」





久美子は半ばヤケをおこしていた。





「・・・・・・いいかげん諦めろ」


「なんだと!!沢田お前勝ち逃げするきか!!」





「・・・・お前、最初何のために教室に来たんだ・・・」





慎は呆れ気味に久美子に問いかけた。















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++あとがき++
ちなみにまだ続きます☆

というか今回は『ヤケを起こす久美子さん』が書きたかったんです。

てか、慎が何気に別人になってる(汗)

H20.2.24


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