今日も今日とて晴天なり。


うん。


いい天気だ♪





さぁ、今日も元気に授業をしよう!!









+++++ C a r d s おまけ +++++









「皆、おは・・・・・・??」





などと思って元気に挨拶をしようとした久美子は

教室に入った瞬間、いつもとそこの雰囲気が違うことに気がついた。


いつも騒がしい教室内は、なぜかピンと張り詰めた緊張感の中にあった。


そして教室の中央には今にも絶叫を上げそうな一人の生徒がいた。





「お、お、お・・・・・」





「「「「「「「「「「「「「「「 お???? 」」」」」」」」」」」」」」」





3Dのとある男子生徒が段々と真っ青になっていく

たとえるなら真赤なトマトから紫ナスビに変化するような異常事態だ。





と、言うか、ありえない。





他の生徒たちは何事かとその男子生徒を見守った。


久美子も訳がわからず、

声をかけるタイミングを見失ってその男子生徒を見守った。














「俺のトランプがぁぁぁぁぁあああ”あ”!!!!」
















3Dの教室に男子生徒の大絶叫が響いた。


その悲鳴を上げた姿はまるで、ムンクの叫びを髣髴とさせた。





「い・・・・いったい、どうしたんだ・・・」





久美子は何気に顔を引きつらせながら男子生徒に声をかけた。





「・・・・っ!ヤンクミ聞いてくれ!!!!

俺の大事なトランプがぐちゃぐちゃになってるんだ!!!!」





男子生徒は担任の姿を確認した後、畳み掛けるように叫んだ理由を話した。





「え・・・・・あ;」


「ああああ、お母様から頂いた大切なトランプなのに!!!!」





ハンカチがあったら噛んで引っ張ってそうな勢いで男子生徒は傾れた。














「「「「「「「「「「「「「「「 お母様!!!! 」」」」」」」」」」」」」」」
















その言葉は他の生徒たちの度肝を抜いた。





「ああ、俺があの時、片付けを忘れなければぁぁぁ・・・・・・・」


「・・・・・お、お前・・・マザコンだったのか・・・・・」


「マザコンじゃねぇ!!」


「じゃあ何でお母様;」


「お母様はお母様だろ!!!あああ、俺のトランプ〜〜〜〜」


「な、泣くなよ・・・な?」


「別に、泣いてなんかないやい・・・・はぁ」


「・・・・半泣きになってるぜ・・・」


「言うんじゃねぇ!!」











「・・・・ごめん、そんな大切なものとは知らなかったんだ・・・・・・」











久美子はそのやり取りを見て、ただただ申し訳なさそうに、

素直に自分がトランプをぐちゃぐちゃにしてしまった犯人である事を認めて名乗りを上げた。





「へ・・・ヤンクミが・・・・犯人だったの??」





そして男子生徒もそれが意外だったのか、素っ頓狂な声で聞き返した。








「本当に、ごめん。・・・・・実は昨日、沢田とババ抜きした時・・・・」














「「「「「「「「「「「「「「「 慎とババ抜き!!!! 」」」」」」」」」」」」」」」
















更なる驚愕が3Dを包む。


次の瞬間、慎がいる席に向かって皆が一斉に振り向くが、

しかし慎は自分に向けられた視線をサラリとながした。





「本当にごめん!!今日代わりの持ってきたんだけど・・・・ダメか??」





久美子は無意識に目元を潤ませて、上目遣いで不安そうに男子生徒に問いかけた。








ドキッ・・・・








「(・・・なんでドキッ?)・・・・いや・・・・・もういいよ・・・・」





(珍しい話、聞けたし・・・・・)








男子生徒は思ったことを言葉に出さなかったが、確実に慎はその心を読んだだろう。


そして少し慎の眉間に皺が刻まれた。





「よかったぁ〜」





久美子はその言葉に安心したのか、

ふんわりと陽だまりのようなあたたかな笑顔をみせた。


そうして担任が大好きな3Dの生徒たちは一斉に頬を赤らめた。











「「「「「「「「「「「「「「「 っ!!/////////// 」」」」」」」」」」」」」」」

















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++あとがき++
まだ続きます。
H20.4.28


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