一体何ガ起コッタ?




何デコウナッタ?




ワカラナイ・・・・・・・・・・・・




ナァ・・・・

教エテクレヨ・・・・・・・









無意識に問い掛けた相手は動かない―――――









++++ イバラヒメ 前編 ++++  NO・2









「・・・・い・・・・お・・・い・・おい!!返事しろよ!!なあ、おい!!」




慎はただ夢中で他の通行者を押しのけ、久美子の前までやってきた。



他の通行者は訝しげな顔や心配そうな目をしながらこちらを見ている。

その中には非常識な奴も当然混じっていた。




そこは元々車の通りが少ない場所だったが

久美子が倒れたところから車が少しずつ渋滞していく・・・・・




でも俺はそんなことにまったく気付かなかった。

周りを気にするほどの余裕なんてものは今の俺には持ち合わせていなかった。




道路を染め上げる緋色・・・・

その量は少しずつ、でも確実に増えていく・・・・・









ミタクナイ・・・・・

アノ色ハミタクナイ・・・・・・









血なんてものは見慣れている。


喧嘩すればそれ相応に怪我をするし怪我をさせる。


そんな時に、血が飛び交うのなんて当たり前だろう。



俺のクラスではそれは日常的なこと・・・・








俺ハミタクナイ・・・・・








軽い出血・・・


別にそれくらいなら気にならない。


それくらいの傷、俺の周りでは日常茶飯事のことだから。








俺は道端にペンキをぶちまけたようなアノ色合いをミタクナイ・・・・・・












(ご・・・めんな・・さい・・・・・ヒックッ・・・・

ごめ・・・・んなさ・・・・い・・・・シ・ロ・・・・・うわぁぁぁぁぁ・・・・・)

















ヤメロ!!!!!!!!!!!!!




思い出すな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

















俺は意識的に何かを思い出さないように、記憶を諌めようとした。

けれど、一度開いてしまった蓋は閉じようとはしなかった。




思い出したくもなかった過去が頭の中をめまぐるしく駆け巡る。


それはさながら、塞き止めていたものが溢れ出るように。









大切な家族だったものがイナクナッタ瞬間・・・・









ヤメロ!!!!!!!!!!!!!!!














―――― 魂が悲鳴をあげ続ける・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




















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++あとがき++
もう気付いていると思いますが「シロ」はこのお話のオリキャラです。

h18.3.5


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