(ああ、これから俺・・・・一体どうなるんだろう。)
タケは皆と別れた後、
家へ向かう帰り道で今日の出来事をのらりくらりと振り返っていた。
そして、これからの自分の位置付けを思うと、
とんでもない気疲れで胃に穴があきそうな予感を
ヒシヒシと肌に何かが突き刺さるように感じた。
(はぁ・・・・・)
無意識に溜息が出る。
(俺って胃潰瘍になるのかなぁ。)
お腹がキリキリする。
それも胃に穴が開くんだとしたらかなりでっかいのが・・・・・うっうっ
(ああ、誰か助けて下さい。)
誰か、俺の胃を助けて下さい。
俺まだこの歳で薬とかに頼りたくないんですけど・・・・・
てか、この歳で胃潰瘍・・・・俺まだ学生なんですけど
胃潰瘍なんて仕事でストレス溜まってる人の病気だと思ってたのに・・・・
ああ、誰か・・・・本当に助けて下さい。
誰か鈍い担任に色々教えてやって下さい。
てか、なんであそこまで鈍いんですか!!
純粋にも程があるよ!!
ヤンクミいいかげん気付いて〜〜〜〜(泣)
切実なる願い。
そんなことを心底思うと、
タケは本日最大級の遠い目をして意識を手放したかった。
けれど、意識を手放すことは許されない。
それはこれからお家に帰らなければならないから。
だが、確実にここが部屋だったなら俺は遠慮なく意識をとばしただろう。
そりゃもう、頭の中が真っ白になるくらいに・・・・・
(ああ、早くお家に帰りたい。)
そう思うと竜の溜息を上回りそうな、さらに重い溜息を吐いた。
どうか2人が幸せになりますように。
どうかヤンクミが2人の気持ちに気付きますように。
どうか俺の胃に穴があきませんように。
「はぁぁぁぁぁぁぁ”ぁ”あ”あ”あ”あ”・・・・・・・」
それはまるで地を這うような溜息だった。
END
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++後書++
今回はタケの独白。
前は竜だったんで。
今回のテーマ。
本気で気疲れタケさん。(お疲れさま・・・)
あまりにも周り、特に幼馴染の二人に気を配りすぎて、(笑)
胃に穴があかないことを切実に願う
ちょっち可哀想なタケさんを目指してみました。(笑)
h18.5.31
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